一昨年から1年半「ひらめきのタネ」というWebマガジンでコラムを書かせてもらいました。
ここのブログでも毎月再掲させて頂こうと思います。
8月は「建物の内と外」というタイトルで、中間領域のことを書いています。
「中間領域」という考えがあります。 建物の内側でも無く、外側でも無い、なんとなく外でもあり内でもある、曖昧な場所です。
例えば、大きな庇の下、空気は外気だけど、雨には濡れない、直射日光も浴びない場所。 オープンエアーのカフェとか。
マンションの大きめなベランダとか。 戸建て住宅だと、リビングと続いた大きなデッキとか。
日本の昔の民家は、玄関先に大きな土間があって、室内なのに、床は土で、馬と一緒に住んでいたり。 そこで農作業の準備をしたり。曖昧な場所。
中間領域が充実した建物は豊かな生活がイメージ出来ませんか? 最近は、夏が厳しいし、寒い冬は部屋に閉じこもってエアコンのお世話になることが多いです。
しかし、気候の良い季節は、風を感じたり陽射しを感じたり、せっかく日本は季節があるのですから、 四季の移り変わりが分かるように「中間領域」で、過ごせたら、生活が豊かになるように思います。
今日は、少し涼しくなったので、我が家の狭いバルコニーで、ワインを飲みながら夕食を食べました。
寒くなったら、火鉢を出して、干物でも焼いてみようかな。 寒くても、季節を感じながら過ごせたら、ちょっと楽しそうです。
そして、設計する住宅にも、中間領域を積極的に作っていけたら良いなと思います。
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